にじいろドロップス

第2号

ホンネインタビュー:鈴木碩子さん<後編>「そういう自分の想いからしか何も生まれないって思っているんですよね」

2014年01月31日 05:16 by shiawasenamida
2014年01月31日 05:16 by shiawasenamida

女子たちみんなのきれいになりたい! という願望を叶えるサポートをしてくれる"美の仕事人”。そんな言葉がよく似合うビューティーコンサルタントで一般女性向けのメイク教室「美塾」総合マネージャーの鈴木碩子(すずき・せきこ)さんのホンネインタビュー<後編>です。

都内の大学に通う女子二人を前に、今回は、仕事のことや生き方のことをホンネで語っていただきました。それではホンネインタビュー<後編>をどうぞ!

 

美をつくるセンパイ女子を突撃! ホンネインタビュー vol.2
鈴木碩子さん(ビューティーコンサルタント)<後編>

「そういう自分の想いからしか何も生まれないって思っているんですよね」

 

 

名言を持ってる人にどんどん会ったほうがいい

前号のお話で)「美しくいることは社会貢献である」というウォーキングセラピストAKIさんの名言がありましたが、他にも影響を受けた言葉はありますか?

名言、いっぱいありますよ(笑)。みんな名言を持ってる人にどんどん会った方がいいと思います。

私はちょうど独立しようとしている頃に、美塾の塾長に会ったんですよね。講師の養成講座を受けようと思って、美塾の体験レッスンに行ったら、塾長の内田裕士に会いにいけと紹介されて。そうしたら人柄が本当にすごくて。内田は「自分らしいことが美しい」って全員が思うようになるということを使命としている。「『らしさ が美しい』を文化に」っていう美塾のモットーも本当に名言だと思います。

美塾では、シミもクマも隠したりしないんですよ、一切。ファンデーションも3点しか塗らないし。それも20代くらいの人に対してだけじゃないんですよ。30代とか40代とか、50代の方も来ますし、みなさん3点だけです。でも、3点しか塗ってないのに、前よりキレイになって帰っていかれるんですよ。

またそれが「本当にもったいないよね」って私が思っていたところにドンピシャだったんですよ。最初はもう何が何でも塾長についていこうと思って。お話をいろいろ聞くと、リクルート時代にビジネスの勉強をさせていただいて裏方のこともわかっていたことが役立ちそうだったので、「じゃあそっち(マネージメントなどの裏方の仕事)を手伝います」って。それで美塾に関わるようになったらそのままどっぷり、みたいな(笑)。

 

ウワサに惑わされないで

これから就活を迎える女子たちにアドバイスをお願いします!

私、人より人生のスピードが早いんですよ。こうって思ったらすぐ動きます。思い余って、大学もみんなより先に自主卒業してしまったので(笑)。結構めんどくさがりなんで、無駄を省きたいっていうか、効率を考えますね。あと、どうしようどうしようって思っても、直感で「こっち!」って選んじゃう。

同じ年の人たちがちょうど今年から社会人なんですよ。それでみんなが就活するときにすごく相談を受けたんですけど、大前提としてまず、(一時的にではなく)将来も含めて自分で自分の生活を支えていくっていう状況になったことがないのに、仕事を選ぶってかなり難しいと思うんですよ。

たとえば、ウワサがいっぱいあって、「あそこの会社5時で帰れるらしい」とか聞くと、そこがいいかもってなりますよね。でも、じゃあ5時で帰れたからどうすんの?っていう話になっちゃうし、5時で帰れるのが幸せか不幸せかはわからないですよね。

就活の相談を受けるときも、何を成したいかを話してもらうんですけど、帰ったら元に戻って「やっぱり5時に帰れるほうが…」みたいになっちゃうんですよね。周りの友達に影響されて。だから基準としては、やっぱり「どの人についていきたいか」「どの人と仕事がしたいか」とか、「どういう人でいたいか」とか「何を学びたいか」で選ぶのがいいんじゃないかなあと思いますね。

 

「何がしたいか」じゃなくて「どう生きたいか」

そもそも仕事って何なのでしょうか?

人に言われて「ああ、なるほど」って思ったのが、「仕事っていうのは人の役に立つことなんだよ」って言葉で。人の役に立ってない仕事はこの世にひとつも存在してないんです。そこに仕事があって、お金をいただいてその人は生きてきているわけだから、どんなにちっちゃいトイレ掃除のお仕事でも、必ず役に立っていて、「ありがとう」って思ってる人がいるんですよね。

だから、より人の役に立つために仕事を頑張ったほうがいいし。じゃあ逆に自分はなにで役に立てるのか、何がしたいのか、じゃあ役に立てないとしても、何で役に立ちたいのかとかっていうのを考えて仕事を選ぶといいと思う。

あと仕事を選ぶときは、「自分がどうやって生きていきたいか」とか、「どういうライフスタイルにしたいか」っていうのをよく考えて仕事をマッチングさせたほうがいい。「何がしたいか」じゃなくて「どう生きたいか」「何で(人の)役に立ちたいか」っていう質問に変えるとすごくスムーズになる。

 

 

なんでも簡単。シンプルに。

難しく考えすぎなんですかね?

そうなんです。みんな頭いいんです(笑)。なんでも簡単。シンプル。

ちっちゃい頃は、花とかキレイだなと思って家に持って帰っちゃったりするわけじゃないですか。キレイだと思ったから花を持って帰るっていう行動があるのに、大人になるにつれてだんだんそういうことを思わなくなってくるんですよね。私は逆にちょっとガキンチョなので(笑)、そういう思ったこととか感情とかを手放せなかったっていうか。

でも、よく言いません?「色々なことを成している人って、すごくシンプルだし、子どもだ」って。それって結局、いろんなことを見てきて、最終的にすごくシンプルになったから、そうやって言われるし、思われるんだと思うんですよね。

みんな思ったことも殺しがちだし、ちょっと思っても「まあいいや」とか。周りの目を気にしちゃったりとかして、なかなかできなかったりとかするじゃないですか。でも、そういう自分の想いからしか何も生まれないって思っているんですよね。

キレイになりたいのはなぜか。みんなに「かわいい」って言われたいからだったとする。ってことは、「かわいい」と思われたい自分がいる。そうしたらそれがその人の想いなんですね。で、そこから始まるメイクとかっていうことになるんですよね。ほんとに小っちゃいことだし、誰でも絶対持っているものだけど、意外と汲み取れないんです。

 

大切にしてもらっていることにもっと気づいたらいい。

どうしたらシンプルになれますか?

もっと(自分の想いを)大切にしてあげたらいいと思うし、もっと大切に扱われたらいいと思う。「自分が一人しかいない」っていうことをきちんと認識して、まずは自分が自分を大切にして、周りに大切に扱ってもらえたらいいと思う。それから実は大切にしてもらっていることにもっと気づいたほうがいいと思う。

なんで大学に通えているかとか、当たり前になっていることが何でできているのかを考えることによって、自分が大切にされていることが認識できるかもしれない。それに気をつけているだけでかなり変わると思う。

気をつけてるとちょっとしたことでも「ああ~!ありがとう~!!」みたいになりますよ。相手は「・・・えっ? 水もってきただけだけど」みたいになりますけど(笑)。でも、それでもいいと思うんですよね。だから、難しくない。ほんとに。粗探しするより、そういうことを見つけるほうが簡単かもしれない。

 

女性がライフワークを持てるように

これからやりたいことはどんなことですか?

いまはお仕事として美容をやる人たちを応援していますけど、うちの講師はほんとに宝物だと思うんです。だって講師一人ひとりの先に、100人とか1000人の笑顔があって。教室の一つひとつでさっき(※前号参照)みたいなドラマがあるって、かなりすごいことだと思うんですよ。その感動を体験している人たちっていうのはすごく尊いなと私は思っていて、やっぱりそれは一人ではできないことも知ってるから、そういうことを支えることをやっていこうと思っているんです。

やっぱり女性が輝くことが好きだから、自分の個人的な思いとしては、女性がライフワークを持つっていうのをすごく大事に考えていて。責任を持って仕事をして、(その仕事が)何の役に立ってるのかを認識するっていうような、そういうものを持てる女性が増えたらいいなあと思っていて。

女性って男性よりもたくさんの出来事があるわけなんですよね。結婚するかもしれないし、出産するかもしれないし、親が急に倒れたら(家に)戻らなきゃいけないかもしれない。そういうなかで女性が自分の価値っていうのを見定めて、ライフプランニングを生き生きとできたらいいなって思っているんです。それには雇用形態だったりとか、そういうものを見つめ直す必要もありますけど。まずは自分から、と思っています。

 

鈴木 碩子(すずき・せきこ)
1991年愛知県生まれ。株式会社オリエンタルランド、株式会社リクルートを経て、現在はビューティーコンサルタントとしてフリーで活動するかたわら、「『らしさが美しい』を文化に」を理念とする一般女性向けメイク教室「美塾」の総合マネージャーを務める。また、ジュエリー会社のモデル兼コンサルタントやイベントのプロデュースなど、幅広く活動している。

◎鈴木碩子 ブログ http://ameblo.jp/dreamgirls2/
◎美塾 HP http://bi-juku.jp/wp/

 

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